2005年11月14日

【回答180】談合せずに価格をつりあげる方法

問題編は一息ついたときの小ネタ【問題180】を参照ください。

【回答180】
デイリーニュースにとって最善の(=利益を極大化する)戦略は、ニューヨークポストが今の価格の50セントでいる限り、40セントのままで据え置くことでした。一旦上げた価格をそんな簡単に下げるようでは自らの失敗を宣伝しているようなもので、当面ニューヨークポストは価格を元に戻さないだろう、とデイリーニュース社は読んでいました。

一方、当のニューヨークポスト社は、こんなデイリーニュース社の思惑を裏切る必要がありました。40セントに下げるべきでしょうか。それでは損失を回収しないまま、デイリーニュース社の高笑いを聞くことになりそうです。少なくとも、デイリーニュースの意表をついて、ニューヨークポストはデイリーニュースとの競争に本気で勝つつもりであることを誇示する必要があります。

そこでニューヨークポストが行ったこと、それは、実験と称してあるエリアだけ街頭販売の価格を25セントに引き下げたことでした。そこではみるみるポスト紙の販売量が急増し、デイリー社とのたかだか15セントの差でも読者が敏感に反応することをデイリー社に示すことになりました。つまり、いつでもウチ(ポスト社)は25セントに引き下げてシェアをとっていく用意がある、とデイリー社に脅しをかけたのでした。

デイリー社はこの脅しを本気と受け取りました。いずれこのままではポスト紙は25セントに価格を引き下げ、そのときデイリー社も対抗上25セントに引き下げざるを得ないだろう。しかしその状況はデイリー社の(だけでなくポスト社も)収益を減らすだけで、業界として何のメリットもない状況に陥ってしまいます。そんな不毛な戦いを回避するために、価格をポスト社と同じ50セントに引き上げるという次善の戦略をとったのでした。



これ、私の趣味みたいな問題になってしまいましたが、このときのポスト紙の発行者はあのメディア王ルパード・マードックでした。オレが本気出したらオマエんとこひとたまりもないからな、というぐらい資産がありました。

ちなみに、ポスト紙がとった戦略は瀬戸際戦略です。誰もが損をすることをやるぞ、と脅してメリットをとっていく戦略で、近くの某国がよくやっているものです。この場合は2社ともメリットをとることができましたが、某国の場合は自国の利益しか考えていない(ように見える)ので、そのうち破綻しそうです。ただ、「核」を渡すと話は違ってきます。。


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posted by fakerholic at 01:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 頭の体操クイズネタ回答集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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